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2008.07.04

『酒蔵で訪ねる信州』

『酒蔵で訪ねる信州』
『酒蔵で訪ねる信州』(川崎史郎・文、小林敬一・写真、信濃毎日新聞社、1680円)を購入。


この本を眺めて(読んで)、信州には自分が聞いたこともない銘柄の酒を造る蔵元がたくさんあることに驚いた。


殊に上田、佐久の東信地方や、灯台下暗しというか、実家のそばの中野市にもあまり耳にしたことのない酒蔵があることを知る。


先日の「藤よし純米酒の会」で聞いた話だが、長野県は灘を抱える兵庫県、名実共に酒どころと言える新潟県に次いで酒蔵の数が多いのだそうだ。


ところで『酒蔵で訪ねる信州』の写真は、自分で酒蔵を訪ねてみたくなるような趣のあるものでなかなかよい。ただ写真の持つ性格上、“現実”よりは数段よく撮れているような気もするが。


この本で少し残念なのは、酒蔵のデータ的なところがちょっと弱いところだ。


例えば、酒蔵の“石高”や“杜氏名”、“出身の杜氏集団名”などが載っているとなお良かったと思う。


また、酒蔵の窓口(売店)の営業日・営業時間も載せて欲しかった。だって題名にあるとおり、この本は信州と信州の風土と共にある酒蔵にいざなっているのだから、いざ酒蔵を訪ねてみたら定休日だったなんてことになったら残念だしね。


しかし、買って眺めていると、酒蔵とそこで造られる日本酒への関心が湧き上がってくる。日本酒好きなら買って後悔はしない一冊。

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2007.11.11

「狂い」のすすめ

「狂い」のすすめ
「狂い」のすすめ(ひろ さちや著、集英社新書、714円)を読んだ。


帯には“人生に意味なんてありません。「生き甲斐」なんてペテンです。”とある。本屋でこの刺激的な言葉に惹かれて買った。


この本は仏教、キリスト教、イスラム教などの宗教的な教えを引用しながら、“力まずに、ゆったりと、のんびりと、「遊び」の哲学でもって仏からいただいた配役をプレイする。それがわれわれの生き方です。”という結論を導く。


簡単に言えば“あるがままに生きる”ということだろうか…。


『自虐の詩』で主人公の幸江が母へ宛てた手紙に綴った「この世には幸も不幸もないのかもしれません。(中略)この人生を二度と幸や不幸ではかりません。なんということでしょう、人生には意味があるだけです。(後略)」。言葉は正反対でも、この本で著者が言いたいことと通ずるものがあるように思う。

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2007.07.28

『国家の品格』

『国家の品格』 藤原正彦(新潮新書)を読んだ。2006年の大ベストセラーだそうだ。

書名は今まで聞いたり見たりしたことがあったと思うが、今回書店で購入したきっかけは、香山リカ著『なぜ日本人は劣化したか』(講談社現代新書)に2006年のベストセラーとして紹介されていたから。

講演内容を基に本にしたということで、書名から来るイメージとは違って、非常に平易で読みやすい。読み出したら、一気に読んでしまった。ベストセラーになるのもわかる気がする。

アメリカ的な価値基準で、自信を失いかけている日本人、経済的にアメリカを追い越すどころか、中国に追い越されるのも時間の問題で日本の行く末に不安を感じている日本人、にとって一つの自信を取り戻させてくれる、というのも売れた理由なんだろう。

読んで不安になるよりは、読んで安心したり希望を持てる本のほうが、人は読みたいだろうし。

また、普段、なんとなく変かな、と思いながらも、当然のこと、そうあるべきことと思っていることが、きっぱりと著者に否定される時の爽快感もいい。

英語が喋れても、自国の文化について話す中身が無ければ『国際人』になどなれない、『英語』の前にまず『国語』、という部分には大きく頷いた。

アメリカ式市場原理主義の下、『勝ち組』となって将来に何の不安も感じていない人は別として、読んで損は無いと思う。というより、『勝ち組』と言われているような人こそ読むべき本かもしれない。

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