扶桑鶴『佐香錦 純米吟醸』
先日の中国地方への旅では、蔵元を訪れた岡山県真庭市勝山の「御前酒」以外に、島根県の酒を何本か買ってきた。
島根県は酒どころでもあり県内に蔵元が38ある。長野県には約100の蔵元があるが、島根県は人口が長野県の約三分の一であることを考えると、長野県以上に蔵元が多いとも言える。
「扶桑鶴」(株式会社桑原酒造場、島根県益田市)という名前は雑誌dancyuの2008年3月号の日本酒特集の記事の中で見かけて知った。
島根県へ行った際に見つけて買って来たいと思っていたが、日本酒が結構置いてある浜田市の酒屋で見つけて購入。ほんとうは時期的に“ひやおろし”が買いたかったのだが、その店には「扶桑鶴」のひやおろしは置いてなかったので『佐香錦 純米吟醸』を買った。
『佐香錦 純米吟醸』は島根県農業試験場が開発した酒造好適米「佐香錦(さかにしき)」を使って醸された日本酒。瓶詰めは平成20年8月だが、平成18酒造年度の酒なので、1年ちょっと寝かせてから出荷されたということになる。
グラスに注ぐと、色は薄い山吹色、立ち香も特にはなく、所謂“吟醸酒”という名前から想像されるものとは違う。
まず冷やで一口目、酒単独では酸味を強く感じる???ラベルを見たら酸度が2.4!?酸度が2を超える日本酒ってあんまり飲んだ記憶がない。つまみと一緒に飲むと、酸味は消えて甘さを伴った旨味が表に出てくる。塩辛と合わせて飲んだ時に一番飲みやすく感じられた。
『佐香錦 純米吟醸』は、酸味が強い以外にこれと言って特筆すべき点はないが、飲んでて飽きない酒だ。二日で四合が空いてしまう酒はなかなかない。しかし生もと造りでもないのに、なんでこんなに酸度が高いんだろう…、不思議だ。“純米吟醸”というラベルに惑わされることなく、食中酒として考えると非常によく出来た日本酒と言えるのかな。
島根県は優れた温泉もあるし、出雲大社、石見銀山といった文化・歴史遺産もあったり、“山陰”といった地味な印象とは違ってなかなか見所のあるところだ。そんな島根県の日本酒をいろいろ飲んでみたい、好きになりたい、と思わせる日本酒だった。
今日は“藤よし純米酒の会”がある。飲み仲間二人と共に参加するが、どんな日本酒に出逢えるのか、楽しみだな。
(参考データ)
扶桑鶴『佐香錦 純米吟醸』
720ml、1545円
原料米:佐香錦
精米歩合:55%
使用酵母:協会9号
アルコール度数:15.5
日本酒度:+3.5
酸度:2.4
アミノ酸度:1.5
杜氏名:竹内定夫(石見杜氏)
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