『アヒルと鴨のコインロッカー』

金曜日、アイシティシネマに寄り『アヒルと鴨のコインロッカー』を観る。
伊那のタウン情報誌で紹介されていたのを見て、なかなか良さそうな映画かもと思ったが、長野での上映は今のところアイシティシネマだけ。もう少し早くタウン情報誌を読んでれば先週来たとき『スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ』じゃなくてこっちを観たのにな…。そんな訳で今週もアイシティシネマへ。
金曜日の夜、19時30分からの上映にもかかわらずお客は自分を入れて4人ほど。
この映画、題名からはどんな映画か想像もつかないが、伊坂幸太郎の吉川英治文学新人賞を受賞した同名小説が原作ということらしい。アヒル?鴨?コインロッカー??ってその小説も読んだことないんでやっぱり想像つかない。
映画は原作の舞台と同じ仙台・宮城県でオールロケされ、今年5月から宮城県内で先行及び大々的にロードショー、その後全国で拡大公開ということで長野では今頃になってやっと公開されることに。
大学入学のため仙台に引っ越してきた椎名(濱田岳)がアパートの隣人の河崎(瑛太)から、同じアパートに住む引きこもりの留学生ドルジ(田村圭生)に広辞苑を贈るために本屋の襲撃を持ちかけられる…、といったストーリー。劇中ボブ・ディランの名曲『風に吹かれて』が一つのカギとなっている。
パンフの中で作家の熊谷達也が、伊坂幸太郎の小説の魅力は読んでいるときに感じる“心地よさ”でありその“心地よさ”は、パズルのように散りばめられたさまざま伏線が、次第に繋がり最後に一つの形を成した時、「そういうことだったのか、騙された…」というところに読者はカタルシスを覚えると分析している。原作と同じように映画も観た者がまさにそのような感想を抱く映画となっている。
出演している個々の若手俳優達の演技もいいし、特に松田龍平は主役ではないが彼がスクリーンに出てくると思わず引き込まれてしまう、決してハッピーエンドという結末ではないけれど、なんとも言えない安らぎ、心の底に何か元気の元が芽生えてくるような感じを持つ映画だった。今回観る機会を持てて本当によかったと思った。
この映画、もちろん原作もだが、仙台・宮城県の人にとっては、我が街の映画ってことで親しみや思い入れも当然あるだろうし、こんな素晴らしい映画が自分たちの街から生まれたことを誇らしく思ってるんじゃないかな。ちょっとうらやましいな。
この映画で主役を務めた瑛太が主演する長野県白馬村でオールロケされた『銀色のシーズン』(2008年1月12日ロードショー)もそんな映画になっているといいけど。








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